⑫私、キスしていい

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ベッドで、寝静まり。 俺は何度も雫がきちんと眠ったかどうかを、確認する。 やっぱり、キスしてから寝たい。 もう少しだけ、もう数分たった頃にキスしよう。 しばらく目を閉じて、雫とのこの先の事を考える。 もしかしたら、俺の中で何かが変わる時が、来たのかも知れない。 ……眠い……もう、今夜はこのまま眠ってしまおうか…… その時だった。 ……チュッ…… 生暖かな感触が口唇をかすめた。 そして、間違いなくその音はキスの音。 俺は重い瞼を開けると、雫が不思議そうな顔をして見ていた。 分かっていながら、聞いた。 「今、何した?」 「確認のキスした」 確認ねぇ。 雫は恥ずかしいのか、小さく俺の隣で丸くなった。 「雫?」 見上げた時の、雫の表情が堪らなく愛しく感じたから、今度は俺からもキスをした。 「好人も確認?」 「いいや、今のは違う。おまえがそんな顔してるからだ」 「どんな顔?」 ……チュッ…… 俺はまた、キスをした。 「ほら、まただ」 「う~んと…えへへ☆」 ……チュッ…… 雫が何か反応する度にキスをした。 そして、雫は俺に言った。 「私も、キスしていい?」 「……いいよ、好きなだけしろ」 雫は、起き上がり俺に何度も軽くキスをした。
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