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ベッドで、寝静まり。
俺は何度も雫がきちんと眠ったかどうかを、確認する。
やっぱり、キスしてから寝たい。
もう少しだけ、もう数分たった頃にキスしよう。
しばらく目を閉じて、雫とのこの先の事を考える。
もしかしたら、俺の中で何かが変わる時が、来たのかも知れない。
……眠い……もう、今夜はこのまま眠ってしまおうか……
その時だった。
……チュッ……
生暖かな感触が口唇をかすめた。
そして、間違いなくその音はキスの音。
俺は重い瞼を開けると、雫が不思議そうな顔をして見ていた。
分かっていながら、聞いた。
「今、何した?」
「確認のキスした」
確認ねぇ。
雫は恥ずかしいのか、小さく俺の隣で丸くなった。
「雫?」
見上げた時の、雫の表情が堪らなく愛しく感じたから、今度は俺からもキスをした。
「好人も確認?」
「いいや、今のは違う。おまえがそんな顔してるからだ」
「どんな顔?」
……チュッ……
俺はまた、キスをした。
「ほら、まただ」
「う~んと…えへへ☆」
……チュッ……
雫が何か反応する度にキスをした。
そして、雫は俺に言った。
「私も、キスしていい?」
「……いいよ、好きなだけしろ」
雫は、起き上がり俺に何度も軽くキスをした。
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