⑫私、キスしていい

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照れや恥ずかしさ。 柔らかさやぬくもりだとか。 キスの音やキスするタイミング……それから、何だか色々と。 自然と二人で笑い合いながら楽しくキスをする。 もっと、もっと、その先にある所へ行きたくなるんだよ。 俺はグッと自分に雫を強く引き寄せた。 「キスには色々あるんだ。挨拶のキス、かまってもらいたいキス、それと相手を今よりも知るためのキスだ」 雫は首を傾げた。 「俺はおまえを、おまえは俺を。…知りたくないか?」 「えへへ☆…知りたいなぁ~」 「じゃあ口を開けてろ、その後は俺に合わせればいい…」 俺は雫の口唇を覆うようにキスをして、舌を入れる。 ビックリしたのか、雫は俺のシャツを握りしめた。 最初は俺が隅々まで舌先で、雫の口の中を支配する。 そして雫の舌を絡み合わせる。 付いてこないと、おまえは置いてきぼりだぞ。 でも、そんな寂しい思いはさせない。 雫は、俺に合わせて舌を絡めてきた。 今まで、色々な女と付き合った。 こんな事、みんな自然に簡単に出来てた。 改めて分かる。 この深いキスには、ちゃんと意味があるんだと。 鼻で必死に息を吸う雫の一生懸命なとこが、何とも可愛い。 だから、身体が反応する。 それをどうしたらいいのか、治まりようもなく雫に助けを求めるように、自身を擦り付ける。 分かれよ、チクショ……。 この辺りで止めなければと思いながらも、身体が理性を失いかけて、野生化してきて……。 口唇が離れられなくなっていて。 勝手に指が、雫の胸を揉んでいて。 いつの間にか、雫の短パンをズリ下げていて。 そして抵抗しない雫に。 いいのか、最後までしても?! とキスを止めて、雫を覗く。 …………おい、マジかよ! 寝てんのかよ、アホッ! マッタリしたキスが気持ち良かったのか、幸せそうな顔して雫は寝ていた。 はぁ~あっ! で、明日には今夜の事は忘れてんだろ? おまえが忘れてもなぁ、俺の身体は根に持って、忘れてねぇからな! これ、どうしてくれるんだよ。 ったく、こんなの続くと病気になりそうだ。 お休み、雫。
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