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「じゃあな、雫。またお昼な」
「よっ、好人っ…」
俺は雫の声が聞こえたが無視して、その場を立ち去った。
優司は言う。
「おまえは、冷た過ぎるよ…」
「俺が冷たくても、優司が優しいから別にいいだろ?」
「何それ?ヤキモチィ?」
俺は優司の腹を軽く殴る。
「そんな感情はまだ無い」
「ふぅ~ん、…の、わりには顔が怖いんですけど?」
「もとからだ」
ヤキモチっていうか、俺の雫なんだから俺がまず先に、雫を紹介しなきゃならんのに。
前田の前は、前に出過ぎの前だな。
後はリサに任せたから、俺は仕事に集中するかな。
今日の俺の予定はと。
作業スケジュール表を見ると、
「ワオッ!好人と公園デートだぁ☆」
優司と公園の植替え作業か。
……最悪。
「スコップで根掘り葉掘り、好人と雫ちゃんの事、ほじくってもいいかなぁ?」
何、言ってんだ。言う訳ないだろ。
「……ア・ホ・か?」
俺はわざと感じ悪く、透かした目で見下して言うのだが。
「ア・ホ・だ☆」
ニヤリと満面な笑顔で、優司に言い返された。
……クソが。
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