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1人のヤクザが傷だらけでこっちに向かって走ってきた。
さ「おっちゃん!!なしたんや!?」
男「あ…あそこで…。」
橋の下の方を指さしとるけど暗くて何も見いひんから私たちはそこへと走り寄る。
目を凝らして見えたのは倒れている数人のヤクザのなかで1人…立っとる奴がおった。
さ「なにしてんやっ!!」
『…………。』
こっちにゆっくり振り返ったソイツの顔を見た瞬間何故だか胸が高鳴った…。
端正な顔立ちに似合わない傷と血だらけの顔…寂しそうで光も感じさせない黒い瞳…首にかかっとる真っ赤な鎖…。
普通の人が見たら怯えて逃げるはずやのに…私は何故やか惹かれた…。
『………。』
さ「あっ…あんたか!?最近ここらで暴れとる東京もんは!!」
『………。』
指をさしながらそう問いかける私を無視してそのまま歩き始めるそいつをみるきーが止めた。
み「待ち、このままあんたを見過ごすわけにはあかんのや。」
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