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クラス委員の二人。 柊羽と千鶴。 一ヶ月も経てば定着して何かと仕事もさせられた。 クラスの全員の顔と名前は把握して、なんとなくだけど周りにとけ込めた気がした。 仲良くする人は限られているが別に全体的に仲が悪いなんてことはなさそうだ。 必要があれば話す。そういう最低限のコミュニケーション。 「柊羽ぅうううう!」 「うるさいよ千鶴」 「聞いてくれよ!一組に可愛い子発見!これは行くしかない!てか行こう!」 またこれだ。 最近の千鶴の行動と言えば可愛い子探し。 千鶴に限定したことではないけど、男も女も自分の好みを探し始める頃だった。 学校やクラスにも馴染み、慣れてきたところでようやく自分に余裕が持てるんだ。 俺もその一人。でも目の前の茶髪のように探し回るなんて事はしない。 あくまで日常の中ですれ違う子を見て、それで終わり。 口には出さず脳内で自分の好みなのか好みじゃないのかを判断して満足。 「もういーよ俺は。俺たちそろそろ変な奴って思われるよ」 「なーに言ってんだこのおかげで友達増えたぞ俺!そういう意味でもほら!行くぞ!」 確かに、気さくな千鶴と行動を共にしてると分かった事があった。 持ち前の明るさとトークの上手さ。そのおかげで俺も男女問わず何度か喋る事ができた。 千鶴にひっついてるだけだけど、俺としても知り合いが増えるのは少し助かる。 早いところはもうグループが出来上がっていたりするし、まだそこまでっていうところはどこかよそよそしい雰囲気が漂っている。 「じゃーちょっとだけ」 「そう言うと思ったぜ柊羽!」 このやり取りも何度目だろう。 お決まりでいつも俺の肩を叩く。 これから何度叩かれる事になるやら・・・・・・。
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