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次の日の夜、私の部屋のパソコンで《恋庭ブログ》…通称をぶらぶら閲覧していたら、偶然発見…。
魔女っ娘まおちんの掲示板に《あおい★妹》という女性会員の書き込み…んっ?
―――
あおい★妹さん
いぇいぇwこちらこそまた宜しくお願いしまぁす♪ww
by W03332**
09-1*-2013 20:23:56
―――
…あおい★妹!?
ちょ、ちょっと待って!すぐにハンドルネーム《あおい★妹》をクリック…その女性会員のプロフィールを確認…。
写真も確認…あのプリクラだ!
すぐに妹の部屋へと向かい、ドアを勢いよく開けて突入!
『らん♪らん♪るん♪』
あおいはベッドの上にうつ伏せになって、両足をパタパタ…iPodを聴きながら、少年漫画の単行本を読んでいた。
『あおい!…んもう…このおばかッ!!』
私の大きな声に気付き、あおいはイヤホンを外して体を起こし、私を見た。
『えっ?何?どうしたの!?』
『あおいったら!あんた約束の日の10日も前に《恋庭》の会員ID、作ってるじゃないのよ!!』
『……ぁ』
一瞬驚き、固まったあおいの視線は、私から外れ…少し寂しそうにうつむき加減に…。
『…その…えっと…んと…そう!お姉ちゃんがいつも帰りが遅かったから私、寂しかったんだよ!だから寂しさ紛れに…先に会員ID作っちゃって…チャットしちゃったの…。ごめんなさい…』
あ…確かに。あおいの言うとおりだ。反論できないな…。
再度私を見たあおいの力強い目は、私に寂しさを訴えていた。
私はあおいの隣へ…あおいのベッドに座った。
『寂しかったの?そうだね…私いつも帰りが遅かったもんね。料理もあおい任せだったし…ちょっと言い過ぎちゃったわ。ごめんね…あおい』
『ううん…お姉ちゃん…。私こそ隠してて、ほんとごめんなさぃ…。早かれ遅かれ会員ID、作るんだったし…』
『…そうだよね。結局作るんだったもんね。そうだそうだ。あおいの言うとおりだね』
あおいの頭を優しく撫でて『ごめんね』と一言。
ベッドから立ち上がり、あおいの部屋を出ようとした。
『あ!そうそう。今夜のお風呂さぁ…ちょっ、こらあっ!!』
私が先に入っていい?と訊こうとした。
そして振り返り見たら、あおいがぺろっと舌先を出して笑っていたのだ。
んもぅ、この妹…ほんっとおばかッ!!
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