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魔女っ娘まおちん >ちづるも一年以上もオフ会、今まで非参加だったし、今度こそは参加だよね♪私もちづるに会いたい~楽しみ~♪w
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『あんた1年以上も前からこの出会い系サイトやってたの!?…1年前ってあんた、高校3年生じゃないの!!』
『出会い系サイトが18歳未満はダメだってのは知ってたの…。だからお姉ちゃんのプロフィールを借りて…。でも、もう私もちゃんと18歳になったし…時効だよね…』
『おばかッ!!上手い言い訳するんじゃないの!!…んもぅ…頭痛くなってきた…』
『あぁーん…ごめんなさぁーい…ぐすすん』
またいつものこれだ。ピンチに陥るとすぐ泣きそうになる演技…。
私があおいに厳しくできない、甘やかせ性格なのをあおいは熟知し、利用してる…。
『ぁ…みんな落ちてる…』
『落ちてる…って?』
視線をスマホの画面に戻すと…チャットルームには、私と和弘さんしか残っていない。
他のメンバーは、それぞれ挨拶の書き込みを残し、チャットから退室していた。
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和弘 >みんなずっと待ってたよ。ちづるがオフ会に来てくれるのを
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和弘 >今度のオフ会は絶対に来てくれな。今度の料理は俺の得意作なんだ
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和弘 >あと…あさりと鶏肉のパエリアのレシピ、今度教えるよ
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独り言のような和弘さんの発言が、更新ごとに増えてゆく…。
何か発言をしなきゃと思いつつも、何を書き込んだらいいのか、あおいも私も思い浮かばない…。
『お姉ちゃん…オフ会開催店は和弘の働く料亭なの。私、オフ会参加しちゃダメ?他のみんなにも会ってみたいの…』
私はまるで諦めたかのように、あおいのその願いを許した。
『うん…そうね。じゃあ参加してもいいよ』
『参加してもいいよ、じゃなくて…お姉ちゃんも参加しなきゃ、私は参加できないんだよ…ねぇ』
あっ…そうだ!!
このちづるは私だったんだ。
だからあおいは今に至って、このサイトに登録していることを私に白状したんだ…。
『じゃあ…オフ会ちゃんと参加します…って書き込んで』
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ちづる >もちろんwオフ会は妹も同伴で、絶対参加しますw
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和弘 >オフ会の参加表明ありがとう。じゃ今夜はこれで。落ち
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お知らせ >和弘さんが退室
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お知らせ >艶姫|∀・)☆さんが入室
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艶姫|∀・)☆ >ちっ…和弘に逃げられたかぁ…くそぅww
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