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和弘さんと入れ替わって、艶姫という女性会員が入室してきた。
―――
ちづる >わぉ♪姫お疲れ様ーw
―――
艶姫|∀・)☆ >あるがとぉ♪ちづるんw
―――
『あおい、知ってるの?この艶姫ってひと』
『うん。知ってるもなにも、姫は私の《恋庭》のお師匠様だよ』
…えっ?急にあおいが、ぐいっとスマホを私に押し渡す…。
『うぅん…もぉ我慢の限界…。お姉ちゃん、私ちょっとおトイレ行ってきてもいい?…ていうか私、お風呂入ってきたい…』
『えぇっ!?じゃあこのチャット、どうするのよ!?』
『お姉ちゃん…今見てて、チャットのやり方解ったでしょ?』
そう言って私にスマホを預け、あおいはダイニングを駆けて、飛び出してゆく。
『ごめーん!お風呂早く出てくるから、お姉ちゃんそれまで、チャット楽しんでてー!』
えっ?…私1人でチャット!?…不安だ…。
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艶姫|∀・)☆ >あおい…そろそろお姉ちゃんに恋庭のこと、ちゃんと白状したほうがいいよ
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えっ!?このひと…何でそれを知ってるの!?
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ちづる >はい
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艶姫|∀・)☆ >和弘…ちづるのこと、マジで本気だから。あおいのお姉ちゃんのプロフィールだけどね
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えっ?嘘っ!?本気って…それは《恋心的に》ってこと!?
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ちづる >そうなんですか
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艶姫|∀・)☆ >あおいのお姉ちゃん、料理全然できないんだったよね?
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あの子ったら…なに話してんのよ!!
んもぅ…あおいのおばかッ!!
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艶姫|∀・)☆ >お姉ちゃんに料理のできる、かっこいい男の人を探してあげたいって願い…神様に届いたのかもね?w
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……えっ?
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艶姫|∀・)☆ >本物のちづるお姉ちゃんと、和弘が出逢うことができて、本当に結ばれたとしたら…マジで素敵だよねw
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艶姫|∀・)☆ >私は和弘と、このサイトで付き合い長いけど、彼ならほんとに間違いない。物凄くいい奴だよ
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ちづる >ありがとうございますもうねますおやすなみさい
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艶姫|∀・)☆ >うん。またねッ♪ちづるん(*´∀`)ノ♪
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退室した…。
今夜は色んな事が起こり過ぎて、頭ん中の整理がつかない…。
バスタオルを頭に巻いたあおいが、お風呂から出てきた。
『ふぅ…熱ぃ。あれ?お姉ちゃん、チャット終わったの?』
『あ…うん。スマホありがとう』
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