水色と白

6/15
前へ
/140ページ
次へ
額から徐々に下へ下げ顎まで確かめるように触る。 「きっと瞳の形は私に似ているわね。でもお鼻はお父さん似なのね」 ニコニコと確認するように撫でる。 「私…いつかお母さんに顔を見せたげる!!」 「あら、楽しみですね♪」 少女はこの時に自らのコンプレックスから逃れられた気がした。 それから数十年後、少女の母は亡くなった。 少女が立派な大人になり始めたときだった。
/140ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加