水色と白

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母が亡くなった時から少女は孤独だった。 外へ出れば蔑まれ、石を投げられることまであった。 少女は決意した。 “この山を出よう" 数十年過ごした山だった。名残惜しいが、彼女は母の言葉を繰り返し呟いた。 「きっと、誰か認めてくれる。きっと、誰か認めてくれる。きっと、誰か認めてくれる…」 呟き、大きく息を吸った。そして、少ない荷物を持ち、山を降りた。
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