白と白銀

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目を覚ました時、白銀の毛並みの狼が自分の隣に横たわっていた。 どうやら木の根本まで転がって来たようだ。 (チッ…ツイてねぇ……) 右手、右足は動かない。 付いていないからだ。 (最強と謳われたオレの最後は狼に喰われて死ぬ…か?……ハッ良いかもな、それも…) 狼は目を開け、白い鬼を見下ろした。 白い鬼は抵抗せず、ただ喰われるのを待った。 『抵抗しねぇのか?』 白銀の狼は耳元で唸るように言った。 「抵抗したら助かるのか?ハッ面倒だ。一思いに殺せ」 狼は驚いた表情をした。
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