日常、「まぁ多分、貴方が一番の半端者でしょうけどね」

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「良いか槻乃、俺がガミガミ金払えとか言ってんのはバイトとか出来る奴が何もしないで怠けているからだ。人に当番を押し付けて、あまつさえタダ飯食らおうっていうぐうたらな奴限定に対してだけだ。 お前はまだ小学生なんだから無理しなくたって良いし、迷惑掛けたって我が儘言ったって良いんだ。小学生らしくちたぁこっちに面倒掛けさせやがれっての」 さすっている上から人差し指で紅里の額をつついて、紅里の心の芯まで今の言葉を言い聞かせました。ここまで言っておけばもう、無理して昼食を抜いたりするとかはしないでしょう。 「分かった……のん」と、容赦ない痛みとぶっきらぼうな言葉で十二分理解した紅里がそう返すと、中羽は優しい笑みを見せながら、 「食費とか諸々は、このダメなお姉ちゃんくらいに成長してから考える事で。腹減ってるんだろ? 昼食のご希望があればなんなりと聞くが」 「じゃ、のん、骨付き肉が良いのん」 「骨付き肉な、ハイよ。おーい千三子、お前も飯はまだだよな?」 テーブルを挟んだ反対側で説教と聞かザル合戦を繰り広げていた千三子に、中羽は飯は食べたのかどうかと声を掛けた。 「あ、はいまだ食べてはいません」 「んじゃ骨付き肉で悪いけど昼飯食べていくか?」 「よ、喜んで。中羽さんのご飯なら例え残飯料理でも美味しく頂いちゃいます」 「うわぁ、電話に出た時みたいに声が甲高くなってるっす。露骨な喜びかたにょん」 二トーンくらい喜びのあまり声が高くなっていた千三子に対し、希は正直な感想をもらした。そして千三子から、そこうるさいですと抗議の目で希は睨まれる。 それを軽く受け流した希は、ここにいる全員へと向けて、 「じゃあ飯も食べ終わりマシマシたっし、お邪魔な私はお暇と致っす」 「ん、なんだ午後から用事でもあるのか?」 午後練の部活かなと思いながらも、ここから立ち去ろうとする希へ中羽は言葉を掛けた。いつもなら用もないのに一日中ここに居座っているのだから、少しだけ気になるのも仕方がない。 中羽に行き先を尋ねられた希は、親指を自分の方に立てながら得意気な顔で、 「これからスィーテゥバイキングゥに行ってくるんすぅ」 「ほぅ、そうかそうか。バイキング行く金あるなら先に食費を払いやがれぇ」 尤(もっと)もな話であり、中羽が怒るのも当たり前です。
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