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「ねぇ…葵」
「んー?」
「朝、いいすぎたよねごめん」
桃花は肩をすくめてしゅんとしている。
こんな姿でも可愛いなあと思っている自分は
桃花の事が本当に好きなんだと思う。
なによりしゅんとしている桃花は
うさぎみたいでこっちがきゅんきゅん
しちゃうんだけど…。
「気にしてないよ」
「そっか…。でもね葵、本当に諦める必要無いと思うよ?野々村くんの事を思うのは葵の自由だもん。誰も責めないし」
っていうか…
あたし桃花にいつ諦めるって言ったっけ…。
まあ、フラれた理由が理由だし
諦めざる負えないんだけど…。
「ねぇ、桃花。あたし諦めるって言ったっけ?」
「…!たしかに…。あたしの早とちり…?」
かああっと赤くなる顔は
肌の白さが更に引き立てて
りんごみたいだ。
「じゃあ葵は、諦める気無いの?」
まだ顔の赤い桃花は
小声で聞いてくる。
「ううん。諦める」
「え?話と違うじゃん…」
あーあー。
これを桃花にも口に出して言わなきゃいけないのか。
桃花の反応なんて目に見えてるのに。
「あたしね、肩幅広すぎってフラれたの」
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