プロローグ

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前回の目覚めでも、この星には微生物の存在すらなかった。 どうせ、今回も生命体の存在などあるわけない… どうせ、なにも変わってはいない。 俺様の身体は幾重もの枷を掛けられ身動きできず、この惑星の地中、奥深くに埋められている。 だが生命体が存在さえしていれば精神を支配して自由に操れる… この惑星上に高等生物が生息していれば、俺様の想うがままに操り道具を作らせ…そして、この窮屈な地中から俺様を掘り出し、枷を外すことができるのだが… そして、この惑星を支配したら宇宙艦隊を作り上げ銀河連盟を粉砕してやるのだ。 もう、どれだけ生命の誕生を待ち望み、落胆し絶望を味わったことだろうか…… 微生物さえ存在しない、この退屈な惑星では、まるで身動きができない。 畜生、あの愚劣で賤しい審議官どもに永遠に封印されてしまうなど屈辱も甚だしい。 俺様の高感度高周波でエコーロケーションを繰り返してはみたものの、今まで一度も反響の検知はできなかった。 これからも永遠に反響定位を繰り返し絶望せざるを得ないのか… 微生物でもいれば、精神支配で退屈を紛らすこともできるだろうが… この惑星には… 何も生命は存在していないのだ。
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