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「ねぇアンディ? 想一は今何してる?」
「はい、想一は・・いま購買部で・・買い物をしているようです。
購入商品と映像を表示しましょうか?」
「あ・・それはいらない、購買部からの追跡開始、アプリに出してくれるかな。
後、ジョブスに今日のリスト・・そうだなテンポのいいやつを転送お願い。
ママとパパは?」
毎日、同じ答えが返って来る事を知っていながら,遠藤 真帆は両親の事を音楽再生用の携帯端末を改造しドロイド機能を移植したアンディに質問した。
「ご両親は・・・ラボでお仕事をなさっているようです。映像を出しましょうか?」
流暢な合成音声でアンディーは答える。
「うーん、いいやジョブスと替わってミュージックスタート」
そう言ってヘッドホンを掛けモノチャップスキャンディー桃味を口に放り込んだ。
(多分正面玄関で渡せるな)
大きな鞄を肩に掛け自分の部屋を出た。
眞柴 想一に先日頼まれた、古い日本映画を落としたメディアチップを渡す予定だ。
ここは東都防衛学院の寮。
入学早々学校の情報管理をしているスパーコンピューターに、こっそり偽装AIプログラム、
通称アンディーを潜りこませ、小学校5年の時に自作し父の勤める防衛省の中枢ナノコンピュータにもぐりこませていたAIプログラム通称ビルを、外部回線を使いバイパスさせていた。
アンディは快調に学校のコンピュータシステムに成り代わり、以前より数倍の性能で稼動し、余力で校内の情報は全て真帆の音楽プレーヤー端末で把握できた。
ばれないように普段は音楽プレイーとして使っている。
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