1人が本棚に入れています
本棚に追加
何故か握手を求め真帆の前に頭を下げて突っ立ている想一を見て、真帆はどうして良いのかしばらく考えていた。
するとヘッドホンから「そこで“喜んで”と言って握手するんだよ!」
ショルダーバックに入れたモバイルパソコン経由のビルだ。
真帆は立ち上がり「喜んで」と言って握手した。
ハンバーガーショップに「おお・・」と感嘆の声が上がった。
回りから拍手喝采が沸き起こり「頑張れよ!」とか「よくやった」とか言っている。
ヘッドホンでジョブスが「真帆、だめですよ、ビルはいたずら好きなので、周りの人は真帆が想一に告白されたと思っていますよ。
今ので承諾したように見えているようです」
「ヤァハー!」ビルは歓声を上げて大喜びしている。
(やられた)真帆は自分で組んだAIプログラムのビルを呪った。
小学校の時にプログラムを組んだため、どたばたアニメのキャラクターのような思考で組んでいるのだ。
想一は自分のパフォーマンスが回りに受けたと思い「あ、どうも頑張ります」と歓声に答え大きく手を降り始めた。
(お前は何で、人の歓声に酔っているんだヨ、これからアンタの頼みを頑張るのはウチなのに)
と思ったが、注目されている事に恥ずかしくなり大きなシェイクをしっかり持って店を飛び出した。
想一も店を飛び出す真帆を見て、店内の声援に送られながら店の前で一例までして「さらば諸君」と言ってから真帆を追って来た。
最初のコメントを投稿しよう!