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アイレスタは眉間にシワをよせ自分の目を疑った。道理でこの異常な肩の軽さ──あれは間違いなくアレイスタの大剣だった。
急いで大剣を拾いに行った。何故こんなことが──
すると「危ない!」と一声が聞こえた。その瞬間アイレスタは身の危険を察知したらしく、大剣を拾う前傾姿勢からくるっと回ると同時に柄と刃を持ち構え即座に防御体勢へと入った。
「ガキン!」
「バラッ!」
アレイスタの頭上に鉢植えが降ってきたのだった──危機一髪。
殆ど一瞬の出来事だった。カラスが蹴り落としたのだろうか、頭上を見渡すとガーガーと鳴く二、三羽のカラスが去って行くのが見えた。
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