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──朝日を受けた大聖堂の十字架が細長く影を落とし始めた頃、爽やかな鳥の囀りも聞こえてくる。
すると、とある魔術師の少年は街の中心部にある運河で白猫が溺れているのを見かける。これは大変だ、誰もがそうふためくだろう。
しかし、彼は冷静沈着に情況を把握し慎重かつ迅速に魔法陣を描き出し最善を尽くした。その正確な判断で見事溺れる白猫を救ったのだった。
「あ、ありがとうございました!!」
その白猫とはもちろんアルバのこと。魔術師の少年はそのアルバを見つめるとしゃがみ不思議な事を口ずさんだ。
「君は物体浮遊術を習得したいようだな」
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