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そのアイレスタが見た影はログとサラ。ログは回りに複数の魔法陣が展開し、サラは片手に腕の長さくらいの剣を持ち構えていた。
サラは身体(からだ)を大事にアイレスタの元へ立ち向かった。彼女にとっては久しぶりの狩りとなるからだ。ログは次にリーミスを匿うと「無理をするなよ」とだけ言い、遅れてアイレスタの援護へ向かう。
「狩られる側は常に本気だ、こっちも本気になってやんよ」
「なんかその言い方イヤ」
大剣士と迅剣士が弱った獣の前に立肩を並べた。間もなくギルドは救われる──
「メイズキャンセル、シフト・魔術式戦闘論。迷宮魔法、迷宮の砕術(リドルブラスト)!」
その時ログが初めて闘い向けの魔法を語った。メイズキャンセル、術者が二つの魔法形式を切り替えて実用する重複魔導・ツインアビリティ。その歴史は深く、見た目、美術的観点からしてもかなり優れている古代魔法の一つ。強大な威力を秘めているのがよく判る。すると──
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