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とんだ緊急クエストだった。この騒ぎに大きく関わったのはやはり必然的に闘技場になる。ここから逃げた獣だとも十分に考えられる。
このギルドの闘技場には有力な操獣士という獣を管理するのに最適な役職の繊細なレパートリーが存在する。ずっしりと横たわった獣は、その操獣士の青年に引き取られる。
その操獣士はフローラとお揃いの梅色の髪をし、透き通るような白衣を纏っている。そして、右目を失われた隻眼である。
「何故こんなことが… … 」
ソル・カーマイン、彼はギルドの脇で闘技場の管理をしつつ、顧問薬剤師を担当している。なぜこのような事が起きたのかサッパリ分からなくなっていた。
「おぉ、久しぶりじゃのぅ。闘技場をラルムに任せておって」
マスターは久しぶりに顔を合わせたソルの前へ現れた。ソルはここ数日間、妹のラルムとフローラにギルドを任せっきりにして出掛けていた。
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