第一世 ロストキャンセル

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   3 「冒険者ギルド・スヴァルトオルム諸君、お初にお目にかかる。私はレオンハルト、新生ドラシル空艇団長のレオンハルト・クラインドルとは私のこと。スヴァルトオルム闘技場最高責任者であるソル・カーマインは所在しているか!」  皆の後方、酒場の入り口から聞き慣れない少年の爽やかな声がするかと思うと、数名率いた魔法評議院・ドラシルの者ではないか。振り向いた一同は各々が自分の目を疑った。 「新生でゃと!? … … あ、いや」  話によるとやはり今回ギルドで起こった獣騒動が原因の模様。迅速に動く部隊とはいえ何故こんなに速くギルドに着いたのか、疑問を感じる所だが… … 。 「これはこれはお仕事ご苦労様。本日は何のご用で?」 「資源の調達でたまたま通りかかった身である。本部から獣が街に出没したと報告を受けたものでな、その壊滅具合から見て間違いはないようだ。至急ここへ舟を下ろすこととなった。突然の訪問故誠に申し訳なく思う」  空艇団長・レオンハルトはそう言うと首を然程動かさずゆっくりとギルドを見渡した。 「えと、ソル兄… … ソルは先ほど研究室へ、あちらの通路から行けます」 「アイレスタ! … … お前はついていかなくていい」  フローラが案内をしようとするが気を使わせまいとレオンハルトは一人で進む。すると残りの空艇団員は一旦下がり、舟へ待機する。
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