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ノックもせず部屋に入ってきたのはレオンハルト。厳つい機械、無造作に並べられた実験器具や薬品、そして程よい光を浴びている卵の入った容器、複雑な形容の獣の彫刻や小動物の剥製などが部屋の至る所に配置されている。そう、ここはソルの研究室。
その場に似合わない揚げ物の匂いが漂う。ドアを開けて部屋に入るにあたって死角となる位置にあるソルの研究机の所まで進む。
そこにいたソルは何かメモを読みがてらビーカーに入った白飯を掻き込んでいる。彼は味覚音痴なのだろうか、様々な容器にはズバ抜けた調味やトッピングが施されいる。
彼はコニカルビーカーに入ったウスターソースをピペットを使い揚げ物に振りかける。後ろから名を呼ぶとソースとマヨネーズがたっぷりかかったエビフライを咥えたまま振り返る。
「どひぅいらはまへ?」
「コホン」
「わり。どちら様で?」
「評議院の者だ」
「… … 名前の方は?」
「んーそれにしても素晴らしい部屋であるな」
「自分の部屋じゃないけど」
「貴方はここの従業員か何かで?」
「ああ、まぁ一応」
「さて」
「んー?」
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