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受付嬢が困った表情… … いや、むしろニコニコしながら一声かけた。
「落ち着いてくださいね、アレイスタさん」
「落ち着いてられっか、アレが無いとオレ… … 」
大剣使いは受付嬢に本気でつっこみその後すぐ下を向き、小さく嘆いた。彼らは他の人よりも親しい仲のようだ。
しかし、受付嬢は大剣使いの少年の慌てっぷりに全く同情せず笑顔で応対する。これは『いつでも笑顔で応対』というギルドマスターの言葉通りだが笑顔の分量も時と場合によるもの。
彼女は天然なのだろうか。そして少し間を置いて大剣使いは落ち着いた。
「財布が見当たらないんだよ。フローラ、これきっと盗まれたんだよ」
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