260人が本棚に入れています
本棚に追加
/462ページ
具合でも悪いのかと訊こうとして、
不意をつかれて呼ばれた甘い声に、息が詰まりそうになるも、
気付かれないようさらに眼光を冷たくして見やれば、彼女は
自分の身体が大きく露出することも厭わず、
起き上がってこちらを見ていた。
何て甘美な誘惑。
「…駄目だよ。」
そのまま再びあの身体を掻き抱きたい衝動に駆られるのを
理性で制して、不機嫌を装ってドサリッと椅子に腰掛ける。
「馳那……」
最初のコメントを投稿しよう!