密事

4/13
260人が本棚に入れています
本棚に追加
/462ページ
具合でも悪いのかと訊こうとして、 不意をつかれて呼ばれた甘い声に、息が詰まりそうになるも、 気付かれないようさらに眼光を冷たくして見やれば、彼女は 自分の身体が大きく露出することも厭わず、 起き上がってこちらを見ていた。 何て甘美な誘惑。 「…駄目だよ。」 そのまま再びあの身体を掻き抱きたい衝動に駆られるのを 理性で制して、不機嫌を装ってドサリッと椅子に腰掛ける。 「馳那……」
/462ページ

最初のコメントを投稿しよう!