第2章*不本意な副会長

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  「ねぇ、君何で入学式に出てなかったの?」 可愛い男子君は、柔らかい笑顔で俺に聞いてくる。 ……原因が出逢ったばかりの隣にいるやつのせいなんて、口が裂けても言えない。 「あ…あぁ。んーっと、鼻血出して倒れたんだよ。」 嘘はついてない。うん。 「あはは!何それ。あ、由李さん見て興奮したの?」 可愛い男の子は爆弾発言を俺に吹っ掛けてきた。 そんな、俺が変態見たいじゃないか!!確かに興奮はしたけど!!! え、てか何故に保険医の名前を知っているんだ? 「あぁ、由李さんは俺の幼馴染みのお姉さんだからね。知り合いなんだよ~。」 …だから、どいつもこいつも俺が思ってる事が何でわかるんだよ。 「だって君、声に出てるよ?」 …超能力者じゃなくて、ただ単に俺が恥ずかしいやつなのね。把握。 「ところで君、名前は?」 「あ、黒田晴斗。晴斗って呼んでくれ。」 「晴斗ね!俺は轟 祐大(トドロキ ユウダイ)だよ!祐大って呼んでね!」 ふふ、と効果音でもつきそうな感じで祐大は笑った。 男の俺が言うのもなんだが… 可愛いな、本当。
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