第1章*ハジマリは桜の下で

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  「へぇー…学園BLねぇ。」 「あの~…意味わかります?」 もう俺の頭では学園での暴力的なロマンスしか浮かばなねぇ。 「知りたい?」 「はい!」 由李さんはニッコリと、綺麗な笑顔を浮かべて言った。 「まぁ… 男同士の恋愛 よね。」 「………はい?」 …あぁ寝ぼけてんだな俺。 由李さんの発言が全く理解出来なかった。 「だーかーらー、BLは 『ボーイズラブ』の略よ。つまり男同士でイチャコラしたりするの。それが好きって事は、所謂『フジョシ』ねその子。」 「………婦女子?」 「違う違う。『腐』女子。腐ってる、だなんて女の子に使うもんじゃないと思うけどなぁ私は。」 由李さんが何か言ってるが、俺の頭には入ってこない。 BL…ボーイズラブ… 男同士… 腐女子… 「…晴斗君?」 何も言わず下を向いている俺を心配したのか、由李さんが声をかけてきた。 「む…」 「ん?」 「む、む… 無理に決まってんだろぅが癖っ毛ぇえぇえぇえ!!!!!!!!」 桜の下で俺が最初に出逢った 癖っ毛な美少女は、『腐ってる』女の子でした。  
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