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「へぇー…学園BLねぇ。」
「あの~…意味わかります?」
もう俺の頭では学園での暴力的なロマンスしか浮かばなねぇ。
「知りたい?」
「はい!」
由李さんはニッコリと、綺麗な笑顔を浮かべて言った。
「まぁ…
男同士の恋愛
よね。」
「………はい?」
…あぁ寝ぼけてんだな俺。
由李さんの発言が全く理解出来なかった。
「だーかーらー、BLは
『ボーイズラブ』の略よ。つまり男同士でイチャコラしたりするの。それが好きって事は、所謂『フジョシ』ねその子。」
「………婦女子?」
「違う違う。『腐』女子。腐ってる、だなんて女の子に使うもんじゃないと思うけどなぁ私は。」
由李さんが何か言ってるが、俺の頭には入ってこない。
BL…ボーイズラブ…
男同士…
腐女子…
「…晴斗君?」
何も言わず下を向いている俺を心配したのか、由李さんが声をかけてきた。
「む…」
「ん?」
「む、む…
無理に決まってんだろぅが癖っ毛ぇえぇえぇえ!!!!!!!!」
桜の下で俺が最初に出逢った
癖っ毛な美少女は、『腐ってる』女の子でした。
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