6人が本棚に入れています
本棚に追加
/27ページ
忍術学園六年ろ組、私、七松小平太は今現在、同じくろ組の中在家長次を探していた。
理由は、一緒にバレーボールをするためだ。
でも、なかなか見つからずに、ボールを抱えたままうろつくはめになってしまった…
「長次~どこに行ったのだ?」
長次を見つけて、夕食の時間までバレーをしようと思ったのに…
早くしないと日が暮れてしまうではないか!急がないと…
うーん…
教室にも、長屋にもいなかったし…
残るは…あそこだな。
「よしっ行くぞ!いけいけどんどーん!!」
狙いをつけると私はいつもの台詞を叫んでダッシュした。
ーーー図書室に向かって。
ガラッ!
「長次!!長次はいるかぁ!?」
しーーーん…
「あれ?いない…珍しいな、図書室にもいないなんて」
図書室に着いたものの、長次はいなかった。
長次は図書委員長だし、絶対ここだと思ったんだが、ハズレか…
しかし、図書室だけあって静かだなぁ…落ち着かない…
「あのー、七松先輩。」
「ん?」
声をかけられて振り向くと、本を抱えた一年は組図書委員、きり丸が立っていた。
「おお、きり丸か!」
「図書委員として言わせてもらいますけど、先輩声が大きいっす…図書室では静かにお願いします。」
「えっ…あぁ悪いなぁ、ついくせで。これからは気をつけるよ。ごめんな。」
きり丸の言い分はもっともだ。
うーん、やっぱり図書室はなんか居心地が悪いな、不慣れだし。
最初のコメントを投稿しよう!