強くなりたいと願うけれど

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「じゃーん✨」 「っうわぁっ!?」 そこには、体格は男だけど、顔だちは私と全く同じの奇妙な生物が… …つーか体のバランス悪っ! 私は振り向いてしまったことをかなり後悔した。 あのままシカトしてれば良かった!! 「なんなんですか、鉢屋先輩!?私をおちょくってるんですかっ!?」「え、ちょ、怒んないでよ~」 「これが怒らずにいられるか!?馬鹿にすんな!!」 あぁ~イライラするっ この、人をイラつかせる天才は、五年ろ組の鉢屋三郎先輩。 変装の名人で、千の顔を持つ男。普段は同級生の不破雷蔵先輩の顔を借りていて、本当の顔は誰も知らない。 要するに、うさんくさい変態だ。 「うさんくさくないし、変態じゃないよ~(泣)」 「がたがた言わないでください。うっとおしいんで」 「ヒドッ」 「だいたい、いつまで私の顔なんですか。バランス悪過ぎてキモいです。」 「えーそうかなぁ~じゃあこれは?」 鉢屋先輩がくるっと一回転すると、今度は一年は組のシンベエの顔になっていた。 「余計にバランス悪いですよ!さっきからなんなんですか!!ふざけるのも大概にしてください!!」 「ふざけてないよ、ただトモミちゃんの反応を面白がってるだけさ♪」 「人の反応で遊ぶんじゃない!!」 「まぁまぁ、二人とも落ち着きなさいって、仮にも委員会の場なわけだし」 ここでにこにこしながら、もう一人の先輩が仲裁に入ってくれた。
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