6人が本棚に入れています
本棚に追加
/27ページ
ふぅ…やっと落ち着いてきた…
「乱太郎。」
「ん?」
「ごめんね。」
「いいって。」
乱太郎はやっぱり優しい。
そんな優しい笑顔につい胸がときめく。
ちょっと悔しいけど。
「まぁ、私も確かに今日のはひどいと思うし、ユキちゃんいじめっ子だな~とは思うけどね」
「うっ…ごめんなさい」
「でも、ユキちゃんいじめっ子だけど、それ以上に優しいのも、私は知ってるから。」
「え…」
「その証拠が、今日のこの傷でしょ?」
うーん…そうなのかな?
「あのときは、ただ無我夢中で、乱太郎を助けることしか考えてなくって…」
「ほら、やっぱり優しい。自信もって。」
そして乱太郎は私を包む手を強めると、言った。
「ユキちゃんのそうゆうとこ、私はけっこう好きだからさ。」
…えっ
今のは…どうゆう…
聞こうとしたけど、乱太郎は私から離れ、立ち上がった。
そして私をまた優しく横に寝かした。
「じゃあ、もう夜だし、トモミちゃん達呼んでくるね。くのたまの長屋で寝た方がいいと思うし。じゃあちょっと待っててね!」
「えっちょっと、乱太郎!?」
乱太郎はバタバタと医務室から出ていってしまった。
えっ…と…今さっきのは…いったい何だったの…?
好きって…どうゆう好き?
ちょっと期待しちゃっても…いいのかな?
…どうしよう、涙は止まったけど、顔赤いのがおさまらないよ…
とりあえず、トモミちゃん達が来る前に、もとに戻さなくっちゃ!!
END
最初のコメントを投稿しよう!