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「お前、一組だったの!?」
「?…まあ、一応…」
「俺も一組」
「………えっ!?」
ハクアも驚いてるという事は知らなかった訳だ。
お互いに全く気付かなかった…今日、初めて出会ったのだから、当然と言えば当然か。
「……知らなかった」
うなだれてる。
何がそんなにガッカリなんだ。
「そんなに嫌なのか…」
「あ、いや…
そっ、そういう事じゃ…」
違うなら何でモジモジしてるんだ。
ちょっと強引だが…
「…携帯、持ってる?」
「へ?」
「あるない、どっち?」
「あ、ありますけど」
ハクアは携帯をポケットから取り出し、持っている事を示す。
「メアド交換だ」
「えっと…」
「拒否権はないぞ」
「あっ…!」
ハクアの携帯を取り上げ、半ば…と言うより、ほぼ無理矢理に俺のメアドとハクアのメアドを交換した。
「完了!」
「はやっ…」
「着信拒否するなよ」
ハクアに携帯を渡すと、何かを確認している。
電話帳の確認だろう。
「しませんけど…何故、いきなり交換を…」
「そんなの決まってるだろ」
同じクラスの同級生で、今日初めて会話した人物…
これから、もっと知って仲良くしていきたい人物…
これらの意味も込めて、簡潔にまとめれば…
「友達になりたいからに決まってるだろ」
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