昼休みの災難

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《クロス》 入学式の翌日…快晴で気持ちの良い朝を迎えた。 朝食を終え、寝巻きから制服に着替え、鏡を見ながらネクタイを整える。 「速ぇな」 朝食を食べ終え、部屋に戻ってきたシンク。 大あくびをしている……相当、眠たいと見た。 「そんなに楽しみか、学校?」 「そりゃそうだろ シンクは嫌なのか」 「そうじゃないが…不安にならないのか? 自分とは違う奴らと学校生活するなんてよ」 シンクは言いながら、ベッドに横たわった。 自分とは違う……確かに不安になるかもしれない。 文化や習慣の違い、些細な言葉がケンカとか争いに繋がる可能性が考えられる。 もっと大きな原因で戦争が起きても…さすがに言い過ぎか? だが、それを回避する為に新世学園が作られた。 互いを知り、誤解を解消する事で和解する……それを実践するのがこの新世学園。 学園内で大きな問題が起きるとも思えない。 それに… 「全く違う訳じゃないだろ 根本を言えば、同じ人間…… どんな人種だろうと、それだけは変わらない」 「…まあ、そう言われるとな」 一応、納得してくれたのか? ………あ、そうだ。 昨日、今日の事ばかり考えすぎて聞くのを忘れていた。 「ついでと言ったら、何だが… シンクはどんな人種なんだ?」
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