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水曜日。
日はまだ、頭上でジリジリと地面を焦がし続けている。
本当なら学校にいて、退屈な話を聞いていなければいけない時間だが、今日はどうしてもそんな話を聞く気にはなれなかった。
まぁ…、つまりは、だるいから、具合が悪いといって、抜け出してきたんだ。
かと言って、家に帰ったら親がうるさいし…、やることなく、そこらの道をぶらついている。
―――チッ、ピチチチチ。
「ん…?」
鳥だ。
この辺りではあまり見ない鳥。
いや、この辺りで見たこともない鳥。
こっちを、電線の上から見下ろしている。
近くに寄ろうとすると、
鳥は電線から飛び上がり、木の覆い茂る方へと、
飛んで行ってしまった。
「……。」
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