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―――。
空気が変わった―――気がした。
少し左のほうを見ると、
一人の女性が立っていた。
歳は僕と同じ―――、
高校2年生くらい。
あの、制服はどこの学校のだろうか。
彼女は横を向いていて、はっきりとした顔はよくわからない。
髪は、薄く緑を思わせる、黒色。
長さは、ちょうど膝くらいまである。
この場所によく溶け込んでいる…。
彼女を目にして、思った、率直な感想。
目の色は―――。
泣いてる…?
突然彼女が、こっちに振り向き、目があった。
エメラルドグリーン。
すごくきれいな目。
日本人ではないのか?
気づけば、彼女の姿はもう、
その場所にはなかった。
幽霊?
とも思ったが、
そんな、非現実的な事があるものか、
と、考えを否定した。
……。
また会えるだろうか。
あの、緑の彼女に。
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