1、凍りついた入学式

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かなり珍しいとされる純血の種族を目の当たりした恭真は度肝を抜かれていた。 普通なら死ぬまでに一度さえ見ることも出来ないとされるほど珍しいのだ。もちろん、恭真も初めて見た。感動にひたっているのもつかの間、恭真の自己紹介の番が回ってきた。 「初めまして、赤凪 恭真です。得意ことはマジックで、カードを使った魔法が得意です。よろしくお願いします。」 考えごとばかりしていた恭真は、普通すぎる自己紹介しか出来なかった。 特徴で、唯一目立つこととすれば地毛である髪の毛が赤いことくらいであったのだが、このクラスSSはすでに金髪はもちろん、ピンクや黄緑の髪の色のヤツがいるので目立つというほどではなかった。 恭真が席に座るとほぼ同時に ガラガラッ、ドン!と勢いよく教室後ろのドアが空いた。先生も含める全員が一斉に振り返って後ろのドアを見る。 「あー、悪りぃ、遅刻しちまったぜ。」 ダルそうな声と共に頭をポリポリと掻きながら、1人の制服を着た生徒が入ってきた。
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