Prologue

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「はぁ」 彼は思っただろう なんでこんなに理不尽なんだ?と。 「おい、飾鳴ぃ。3000円貸してくんね?」 「わりぃ俺も俺も」 毎日、お金を借りに来る馬鹿な集団。 人を傷ついているのを見て、笑う下卑た集団。 憂さ晴らしの為に人を傷つける、必要性の感じられない集団。 「……、おいおい。先月も待ってやっただろ?」 人間は――嫌いだ。 そう思ったことがあるだろう。 「うっせぇ! とっとと渡せ!」 「なんだよ、二千しかねぇのかよ。くだらね」 何故だ、何故こうも理不尽なんだ。 神様は人間をなぜ作った?意味がわからない。 そう思ったことがあるだろう。 「かわいそー」 「飾鳴君ってさ、暗いよね。ちょっと気持ち悪いっていうか」 陰口を叩き、人を見下すのが本性だって事。 そういう風に、出来ている。 「だから、人間は嫌いなんだ」
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