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永久世界のrifrain
それは、とっても退屈な――
いつからだろうか。
世界は変わることを放棄し、その歩みを止めてしまった。
それがなぜなのか、それはもうわからない。
ただ、不明瞭なものしか残っていないこの世界で唯一確かなことは、この世界はもう変わることがないということだけだった。
進歩も、衰退もない。
ただただ永遠の時を不変に過ごしていくのみだ。
それは、ゆっくりと朽ちてゆく世界よりも凄惨で、救いがない。
そんな灰色の世界で――死んでいる世界で、それでも生きようとする者は、確かに存在した。
「そろそろ飽きたな。……じゃあ、終わらせてみようか。この世界を」
「へ……まさか本気? ……本気でそんな戯言宣ってるのかって聞いてんだよ!」
「まずは小手調べと行こうか。そんなくだらない妄言を吐くに価する奴かどうか、私が見てあげよう」
「扉のない部屋に閉じ込められたままでも満足なら、そのままでいればいい。もしそれが嫌なら、壁をぶち破って出口を作ってやればいい。そうだろう?」
「世界が…………動き出した」
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