#02

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服を着替えて、 河崎は平静を取り戻す。 「.... あの人は、何も悪くないのに.... 」 冷静に、 昨日からの北山という男に対する自分の態度を振り返った。 あんなに一方的に終わらせてしまったのに、 それを気にして声を掛けてくれただけなのに.... 「.... サイアク.... 私。」 隣の人は、“あの人”じゃないのに。 これから先、近所として世話に全くならないわけではない。 そして、 恐らく彼はそれをわかっていて昨日の修復を図ったのだろう。 .... .... 無下にしたのは、私。 私から言わないと、いけない。 でも、 あの顔、あの声。 それを目の前にして、平気で居られる自信がない。 河崎は、電話帳の名前を見つめた。
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