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そんなことを考えていたら、いつの間にか近くに来ていた精霊王さん。
『………助かった、ありがとう』
「あ、どうも」
『……それでだな、その……』
なにやら迷っているようだ。
『俺もお前についていく』
「え、ありがとうございます」
『即答かよ……』
いやだって、人は適度に多い方が楽しいし、精霊王とか頼もしいし。
ついて来いって言われたら、目的地変わるから断ってたけど。
「一緒に来てくれるとか、むしろ嬉しいです」
笑顔で言葉を返す。
『ーっ!………もう限界だ!』
「うわっ」
いきなり精霊王さんが抱き着いてきた。
『あーくそっ………俺を殺す気か』
そんな、滅相もない。
あ、精霊に好かれやすいんだっけ俺。
『俺は火の精霊王アルスカディア、アルとでも呼べ』
「あ、柏ノ木 冬司です」
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