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「薫(かおり)~、ごはん出来たよ~」
「はーい、もうちょっとで行くから待ってて~」
呼び掛けの声を予測していたがの早さで答えが返ってくる
呼び掛けた少年……龍崎遊緋(りゅうざき ゆうひ)は今日から中学に入学する妹に呆れた笑みを浮かべながらエプロンを外す
薫「お待たせ~、どう?お兄ちゃん?似合ってる?」
そう言って短いスカートと長いツインテールを揺らしてその場で1回転する
遊緋「うん、ばっちりだよ」
薫「えへへ///お兄ちゃんも女子用制服にすれば良いのに、そっちの方が似合うよ?」
遊緋「男のプライドが許しません。ほら、早く食べないと冷めちゃうよ」
薫「はーい」
朝の日差しが窓から入り、暖かい春の光は、遊緋の心配な心を溶かしていった
薫「ごちそうさま……お兄ちゃん、入学式何時からだっけ?」
遊緋「生徒集合は9時、今は8時25分だからゆっくり登校できるよ」
薫「じゃあ大丈夫だね♪」
遊緋「ただ、ぼくは部活があるからお昼御飯は自分で作ってね」
薫「お皿は?」
遊緋「置いといてくれれば洗っとくよ」
薫「分かった~、でもお兄ちゃんはどうせ部活中に居眠りするんでしょ?」
遊緋「そ、そんなことはないさ」ハハ
薫「バレッバレだよ~だ」
ピンポーン
遊緋「ごめん、薫出て」
薫「はいはーい」
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