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どうするにしても、本人が起きなければ身元も分からないのでどうしようもない。
だが、この子を見つけた時の状況からして、身元が判明する可能性は低い。
分かったとしても、何かしら深い事情がありそうだ。
警察に行ってもあれだろうし、しばらくはウチで保護する羽目になるだろう。
はぁ~何やら面倒なことになりそうだ…
頭を押さえてうつむいていると、誰かが横に座る気配がした。
誰かは分かりきったことだが…
ゆっくり横を見ると、先ほどまで寝ていた少女が私のすぐ横に座り、のぞきこむように私を見つめていた。
「起きたのか。」
コクンッ
「どこか、体は痛くないか?」
「大丈夫。」
あ、喋った。
「君、名前は?」
「………めい。」
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