3241人が本棚に入れています
本棚に追加
「ほら、少し人が少なくなってきたから行こう。」
「えー?もう少し空いてからでも良いんじゃない?」
文句を言うユウ。つい先ほど人の群れに突っ込んでいった少女の台詞ではない。コンバートはすでに立ち上がっている。
「…別にいいけど、その姿勢だったらパンツ丸見えなんじゃない?」
「…とう!」
「どう!?」
ウォーリアの言葉に、少し固まった後、高速で立ち上がるユウ。彼女の頭がウォーリアの顎をかち上げる。ユウの顔は真っ赤だ。
「そういうことは早めに言う!」
ビシッとウォーリアに指差すのだが、
「…ウーちん?…あれ?」
「ウー?」
ユウとコンバートが彼の愛称(本人はあまり気に入っていない)を呼ぶが反応を示さない。地面にひっくり返って、完全に伸びてしまっている。結局二人はウォーリアが復活するまで待つことになり、遅刻ギリギリで教室に向かうこととなった。三人は皆同じ教室で、一年B 組となり、知り合いがいるということでホッと息を吐くのである。
最初のコメントを投稿しよう!