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「別に騒いだままでいいぞ。本当はマスターが来る予定だったんだが、会議だとかほざきやがってあの野郎、ばっくれやがっ…口が滑った。気にしないでくれ。
さて、長い話を聞いてうんざりしているやつも多いだろう。四十分はないな。というわけで、俺は挨拶代りに魔法を見せることにしよう。いいよな、先生?」
そう言ってマニラの方を見る渡。マニラは少し苦笑いをしながら頷いた。
「よし、許可も出たから魔法見せるぞ~。」
次の瞬間、木や石で出来た演習場に、光の衣を身に纏った女が宙に現れた。女はマネキンに顔のパーツと髪の毛をくっつけたような外見だ。会場の生徒だけでなく保護者にも見えるよう、普通の人間よりも数段大きい女。彼女の体は水で構成されており、光の粒子を振り撒きながら舞う。
そこへ炎の大男が闇の大剣を振りかぶりながら突進してきた。それに気付いた彼女は風の盾で大剣を受け流す。大剣は生徒や保護者に当たらない高さで止まる。が、下にいる人達はスリルしかない。お返しと言わんばかりに、水の玉を弾丸の如く発射する。大男は闇で壁を作り、水の弾丸を防ぐ。
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