魔武器と使い魔

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入学式の翌日。少しぎこちなさが残っている朝の教室。が、例外だって当然ある。 「コン~。お腹すいた~。なんか持ってない~?」 机でつぶれながらコンバートに尋ねるのはユウ。その机の傍には呆れているウォーリアとキョトンとするコンバート、そしてまだホームルームも始まっていないのに腹を空かせているユウ。幼馴染の彼らはいつも通りだ。 「えっと、ユーちゃん。朝ごはんは?」 「ほっときな、コン。たぶん寝坊しただけだろうからさ。」 「ぬぐっ!…あー、しかもお弁当忘れたんだよね。」 困った表情をしていたコンバートにウォーリアが告げると、図星だったようでユウが反応する。こんな会話をしていると教室の戸が開き、背の低いエルフが入ってきた。 教卓からはみ出すのは胸から上だけ。顔も童顔。小学生にしか見えない。エルフの中でも断トツで小さいのが彼女、メルト・アマザキ。B組の担任である。 「…今日は魔武器精製と…使い魔召喚。…A~Cは第一演習場。…D~Fは第二演習場。…それだけ。」 言い終わるとさっさと教室から出ていってしまった。そのメルトを追いかけるユウ。
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