魔武器と使い魔

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「…今日の召喚…ナビさんのはず。」 眠り姫については触れず、自らが抱いた疑問を父に尋ねるメルト。今日行われる使い魔召喚と魔武器生成は、ギルドの人間が立ち合って行われる手はずとなっており、ギルドからはナビともう一人、Aランクのギルドメンバーが来ることとなっていた。 「誰かさんと誰かさんが弁当忘れたからな。ナビに言って代わってもらった。あいつはあいつで、『よっしゃ、ラッキー。今日もハンコ押すだけの簡単なお仕事だ』って喜んで代わってくれたぞ。」 職務怠慢が垣間見えるが、気にしないでおこう。そう自分に言い聞かせるユウ。 「ほら、母さんたち怒ってたぞ。」 空間魔法でユウとメルトの弁当箱を取りだした渡。腹ぺこの二人には彼が救世主に見えたことだろう。目を輝かせながら弁当を受け取る二人。しかし、弁当は昼飯だ。今食べる時間には時間が無いし、仮にあったとしても、中途半端な時間に腹が減る。 何やら、渡がまだ空間魔法の中を探っている。 「ほら、こっちが朝飯だ。タマゴサンドな。」 「「あなたが神か。」」 取りだしたのは朝食。二人の目が先程よりも一層輝いている。
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