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「一番星みぃつけたぁ」
帰宅途中、公園の前の歩道を歩いていたら、幼い男の子の声が響いてきた
薄暗くなった公園内に母親と思われる女性と手を繋ぎ、空を見上げる後ろ姿があった
いつもなら気にかける光景ではないが、あの言葉に反応したんだ
『一番星みつけた』
俺にとって幼なじみとの淡くて苦しい初恋
胸の奥底に沈めてしまった想い
まだこんな感傷を持ち合わせていたんだと思うと少し可笑しくなった
一瞬立ち止まってしまった足を踏み出す
俺はもう前を向いて歩いているのだから
きっと引っ越して間もない新しい街並みにセンチメンタルになっているのかも知れない
歩調を速めしっかりした足取りで先を急いだ
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