星に願いを

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帰った頃には美味しそうなハンバーグも出来ていて、初めて三人で食べる食事に涙が出そうだった 本当は食事が終わってから、直ぐに帰るつもりでいた ビジネスホテルに泊まるように手配もしていたし 「ねぇ、一緒にゲームやろう?」 順のお願いについつい長いしてしまい、今は順の布団の隣で添い寝までして 動かなくなった順からそっと離れて、悠里の元に向かった 「ありがとう、順、嬉しそうだった」 悠里がコーヒーを淹れてくれて向かい側に座る 「なぁ…悠里…」 今日の順が話してくれた事と、俺達の未来について話し合った 「それでも一緒にいてくれるの? 私…潤ちゃんと別れる事も考えていたの… だから、嬉しい…」 「別れるなんて言うなよ 今まで離れていたんだ、だからこんなの大丈夫だから いつか、三人して暮らそう、なっ」 そんな会話を聞いていた小さな姿があるなんて、俺達は知らなかった 次の日、チェックアウトぎりぎりの時間でホテルを出て、悠里達の所に向かった 「おはよう、潤ちゃん」 悠里が出迎えてくれたけれど、順の姿は無かった 「ごめんね、順、サヤちゃんの所に出掛けてしまったの それで、これ潤ちゃんにって」 悠里が差し出したのは、順からの手紙で 広げてみれば、覚えたての平仮名で書いてあって とても綺麗とは言い難いけれど、一生懸命に書いたのが伝わってきた 『パパえ ぼくはパパとママといしよにすみたいです だからむかえにきてほしいです さやちやんとあえないのはさみしいけと またあえますようにいちばんぼしにおねがいするから ぼくもパパ だいすき    より』 「潤ちゃん、泣き虫ね…」 そんな事言う悠里だって… しょうがないじゃないか 嬉しいんだから 初めて息子から受け取った大切な手紙 一生の宝物がまた増えた 二人して笑い合って、泣いたんだ それも幸せな証だから…
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