偶然な再会

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「本社から研修にきた吉野主任だ、営業を担当する 1年間だけだがみんな宜しく頼む」 まだ30歳前半といった感じの所長の隣に立ち、深呼吸して一歩前に出た 「吉野 潤と申します 不慣れな事も多いかと思いますが、御指導のほど宜しくお願い致します」 凛とした態度で挨拶をし深くお辞儀をした 今日から新しい職場 少しの高揚感と期待を胸に震えた 「じゃあ、のちのち各自の名前は覚えてもらって 就業を開始して 吉野くんはついてきて」 所長の一声で各自散らばりディスクに戻っていく 所長に続いて会議室に入ると、業務の説明と担当得意先のリストを渡された 「本社は大変だろ 俺も数年いたんだが、性に合わなくてな こういう小規模なハコが俺には相応しいよ」 スゥと目を細めた仕草に色気を感じた 男の自分でもカッコイイと思うほど、背も高く整った顔立ち 女なら惚れてしまうだろう 「まぁ、気楽にやってくれ ここじゃ役職読みなんてしないから、俺の事は小野坂でいい」 偉ぶる態度なんて感じさせず好感が持てる はいと返事をした時、会議室のドアがノックされた
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