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あぁ…無情だ…
誰かの本にあったな。全くもって素晴らしいよ。その通りだ。世界は無情だ。
一言で言い表すならこれさ。そうだろ?
違うって言うなら世界を一言で著してみなよ。
はっは。むりだろ?言い表したとしてもそいつは戯言かあんたの虚言だ。そんなこと思っちゃいないんだよ。
この世界は無情無情無情。
だいたい情をかけるのは人間だけだ。
といっても情なんてもんは本当なのか?
性善説に性悪説。生まれて意識を持つまでは必ず善なんだろうよ。何しろ何が悪かなんて分からないから。
いや、それすらも危うい。悪と知らないだけで世界からすればそれは悪なのかもしれない行為をただひたすら本能のままに行ってるだけ?
そしてどんどん無情な世界の空気に染まりながら成長する。そして…知る。
この世界を生きるためには善ではいられない。金が、地位が、名誉が…必要だと。
そんなものは必要無いと言う輩もいるだろう。だが、貴様らどう生きるつもりなんだ?
金がなきゃ食えない、幸せな生活など望めない。絶対にだ。
餓鬼の頃は施設に入りでもすりゃいいだろう。だが年を経るに従って金がかかる。税金を払わなきゃ国だって助けちゃくれない。さぁどう生きる?
こんなだから情など無いと結論付ける。
愛情。友情。同情。哀情。非情。恩情。慕情。
いろいろあるな。
この中でもあるのは同情、哀情、非情だろう。
同情するなら金をくれ。的を得た言葉だ。
あぁ可哀相と思いながら何もしてはやらない。自分じゃなくて良かったと、相手よりも自分が立場的に上だと、こう思っているから同情という感情が生まれる。
哀情も同類項だな。
そして非情。同情や哀情を感じる事それすなわち…非情ということか。
ひっくるめれば……無情だよこの人間が作った世界ってやつは。
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