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恨みを買うのは当然だった。しかし殺されるという最悪の結末にはならなかった。誰かが憤り、仮にその薬剤師を殺そうとしたとしよう。しかし殺してしまえば発症者は助からない。だから手が出せない。
さらに妻や娘を誘拐され脅迫されることを恐れた薬剤師は、自分のワクチンを国民に販売する代わりに政府に保護を要請した。保護が認可されなければ、いくら大金を積まれても治療する気はない、そう言われれば政府も保護せざるを得なかった。
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