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「え…?」
宗次郎は黙った
「もう一度言います。あなたを林太郎さんの知り合いの道場にやります」
それが幼い宗次郎には理解出来ないことだった
「どうして?姉様、赤ちゃんが出来たから、宗次郎はもういらないの?」
「明日から試衞館という道場に連れて行きます。あなたはそこで、剣術を学ぶのです。武士の家に生まれた者の定めなのです」
そう言い、光は宗次郎がどんなに泣こうとしがみつこうと、平静を装って声を聞こうとしなかった
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